作文小論文専門学院の添削通信教育(高校生講座)
5STEP学習の効果について

作文小論文専門学院の通信講座(添削講座コース)では、毎回「ひとつ以上」書く技術を身につけてほしいと考えています。

毎月ひとつ「小論文の技術」を身につければ、1年間で12個書く力が向上しますからね。

 

小論文の学習をする上で大切なのは、確実にひとつひとつ「書く技術」を身につけることです。決して前回と同じではなく「確実」にステップアップすることが重要なのです。一歩一歩成長すれば、1年間でワンランク上の小論文を書けるようになっていますからね。

 

添削講座コース「受講1か月目」と「1年後」の小論文を読み比べてください。

※掲載にあたり、受講者様と保護者様の許可を得ております。

※小論文の中で言葉遣いなどに間違いがあるかもしれませんが、著作権保護の観点から訂正せず掲載しております。

 

同じ生徒さんが書いた小論文です。「受講1か月目」と「1年後」の小論文になります。よって、全く同じテーマではありませんが、どちらも環境問題に関する内容なので違いを実感いただけると思います。

 

まず、次の2つの小論文を読んでください。

受講1か月目の小論文

高校1年生

テーマ:環境問題を解決するために、最も大切なことは何だと思いますか。あなたの意見を自由に書きなさい。

 

私達が住んでいる地球は、地球温暖化や大気汚染などいろいろな問題を起こしている。しかし、地球温暖化や大気汚染は起こっているが、そのおかげで私達は便利な生活ができているし、今はスマホでなんでも出来る時代だと思う。コンビニやスーパーでもスマホがあれば支払い完了できるし、好きなときに好きな人に連絡することもできる。これだけ便利な時代はなかったと思う。しかし、便利であればいいわけではない。そのせいで地球温暖化や大気汚染が起こっているからだ。このような問題を解決するにはどうしたらいいのだろうか。

 

私は環境問題はどうしても解決しなければいけない問題だと思うが、便利な生活から人々が変わることはできないと思う。スマホでも新しい機種が発売されれば欲しくなるし、パソコンを使っている人は同じように新しいパソコンを欲しくなると思う。この考えを少しはおさえるべきだと思うが、実際はなかなか難しいと思う。だから私は、風力発電や太陽光発電などの力を利用して電気を作る方法などを使い、出来るだけ環境破壊を食い止めるべきだと思う。

1年後の小論文

高校2年生

テーマ:科学と環境問題の関係について、あなたの意見を自由に述べなさい。

 

科学技術の進歩によって、今、地球環境は深刻な状況に追い込まれている。私達は、この現実を目の当たりにして悲しんでいる

場合ではない。科学技術は自然に湧き出てきたものではなく、人間が便利さや快適さを追求した結果生まれたものである。つまり、私達消費者も生産者も「加害者」であることを忘れてはならない。その点を理解した上で、どうすれば環境問題を根本から解決できるのか考えてみたい。

 

確かに、科学の進歩によって「便利さ」や「快適さ」という恩恵を受けている。しかし、私達が身勝手な生活を続けることで、地球環境は悲鳴を上げている。二酸化炭素を大量に発生させることにより気温が上昇し、水没してしまう国や地域まであるという。また、工場や企業から大量の汚水が海に流れ込むことで、様々な命が危機に直面している。その危機は、周囲の命によって生かされている人類も他人事ではない。

 

私達人間が過剰に科学技術に依存してきたことで、地球環境を深刻化させてしまったことは間違いのない事実である。「もっと便利に」「さらに速く」という欲望を追い求め、数多くの喜びを手に入れても、すべての欲求が満たされることはない。スマートフォンの便利さを追求し、次から次に新機種が開発販売される。インターネットの回線速度も十年前とは比較にならないほどのスピードである。このような欲望は、様々な経済活動を生む一方、日々莫大なエネルギーを消費し続けることでもある。結果、以前から原子力発電の危険性を指摘してきた専門家の心配が現実のものとなる。チェルノブイリや福島の原子力発電事故がその一例である。有識者を含め多くの人々が、原子力発電の安全性を主張してきたが、このような悲惨な事故を起こしてしまった。原子力発電の事故により被爆し命を落とした人々、今も健康に不安を抱えながら過ごす人々が大勢いる。そして、空気中にばらまかれた放射能を完全に回収することはできない。

 

よって、科学や物質的な豊かさに依存しすぎないことが、環境問題を根本から解決する唯一の方法だといえる。科学が起こした問題を科学で解決できるという愚かな発想が間違いであることに、私達人類はもうそろそろ気づかなければいけない。

作文小論文専門学院からのコメント

2つの小論文を読み比べると、次の違いに気づくことができると思います。

 

(ポイント1):文章の長さ

まず文章の長さが違いますよね。1か月目の小論文では500字も書けていませんが、1年後の小論文では1000字近くも書けていますね。もちろん、長ければいいわけではありませんが、これもひとつの成長だと思います。

 

(ポイント2):段落構成

1か月目の小論文では2段落で書かれていましたが、1年後の小論文ではしっかりと4段落で構成されていますね。

 

(ポイント3):接続詞の使い方

1か月目の小論文では1段落で「しかし」を2回使っていますよね。「しかし」を連続させると、内容が2回ひっくり返り伝わりづらい文章になってしまいます。それに対して、1年後の小論文では正しい接続詞の使い方ができていると思います。

 

(ポイント4):物事の本質

1か月目の小論文では自分本位な部分が感じられますが、1年後の小論文では科学技術の問題点をしっかりと指摘できていますね。物事を本質から理解することができていると思います。

 

(ポイント5):「思う」という表現について

1か月目の小論文では「思う」を多用していますね。「思う」を多用しすぎると説得力が弱くなるので、大学入試の小論文ではあまり使わないほうがいいですね。また、同じ言葉を繰り返すことも避けたほうがいいでしょう。1年後の小論文では「思う」を使わず理想的な表現ができていますね。

 

※まだ充分とはいえないかもしれませんが、受講1・2か月のころと比較すると「かなり成長してくれたな」と感じています。

 

ここまで成長してくれたのも毎回「ひとつ」は書く技術を身につけようという姿勢をもっていてくれたからです。一歩一歩成長する気持ちさえあれば、あなたも同じようなレベルの小論文を書けると思います。

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